2013年07月26日

湘南モノレール続編 予告

湘南モノレールの続編をWで書いていると

次々と題材の種が出てくるので嬉しくなってしまう

「サザンの稲村ジェーン」に鎌倉山の金持ちが出て来るよと

息子が教えてくれた。

和子は鎌倉山の頂上の物凄い金持ちの娘の設定

東京女子大の2年生かな

これには思い出がある 私が21歳の秋

立教祭に向けて必死で展示物を作った。

祭り当日  クラブのマドンナの姉が見に来るという

その姉が東京女子大と聞いた

田舎の高校から東女に入るのは数人だったので

来る前から気おくれしていたのを思い出した。

彼女の感想は不評。

そのリベンジを45年後 小説の中で

和子を自在に扱う事によって 果たしたいと思っている

自分の執念深さを知った。

今日ビデオショップを2軒回って

桑田の「稲村ジェーン」はDVD化されていない事が判った。

ビデオテープならあるらしい。

諦めた

由比ヶ浜の ビーフシチューの美味しい店

「カロ」 で二人がデートか

稲村ヶ崎の「レストラン メイン」か

楽しみでしょうがない。

もう一回若返っている気分だ

ビブリア古書堂の栞子さん

あなたにも逢える。

小説の世界だから。

昭和編では 12年 材木座に住んでいた

山本五十六が登場する予定。

カプリチオーザ鎌倉店があった辺り

今のパタゴニアアウトドア店の松林で

対米戦争推進派の右翼に襲われる

それを救うのが「秀雄の前世」の設定

こんな予告で如何だろうか。

posted by 花蓮 at 19:24 | TrackBack(0) | 浮き草

短編小説 鎌倉狐の夢 第1章 湘南ものレール 朝比奈澄夫

トレーナーが叫ぶ

苦しかったことを全部出して!!

わ・た・し  父に 犯・さ・れ・た・の」

秀雄の内臓が泡立った

悩みのなさそうな綺麗な顔の下に

こんな凄惨な事態が あったなんて

和子の美しいギリシャ彫刻の鼻に皺が寄っている。

秀雄は思った

顔色を変えては 和子を余計傷つける

努めて平静を装うとした

きっとそうはいかず

秀雄の顔はひきつったに違いない。

<営業成績が悪い>

自分の悩みなんて言えるか

二日目が終わって

大音量のディスコダンス

汗びっしょり 佐賀町運河の夜風が

頬をなでた。

秀雄は和子達のグループと一緒になり

地下鉄の駅に向かう

東西線で大手町

和子に聞いた

「何処へ帰るの?」

「鎌倉」

「えッ 同じ方向だ 俺 江の島さ」

和子はニコッと笑った

その意味は一時間後に判る

セミナー仲間は次々と降りて行く

二人だけが残った

「次は 大船〜」

車内アナウンス

和子が席を立った

セミナーの告白は互いに忘れたふり

しかし 和子の秘密を知ったので

秀雄は近づいた気がしている

「ここで降りるの?」

「あなたは」と聞いて来ない

秀雄は改札へ和子を送ってつもりだった。

しかし彼女は湘南モノレールの乗り換え口へ

歩いて行く

たまらず秀雄は聞いた

「モノレールに乗るの」

大船から江の島まで一本のレールにぶら下がって

道路すれすれに走るところもある

湘南にしか似合わない乗り物だ

そうよ

西鎌倉よ

あれ〜ッ 俺は江の島だ」

西鎌倉の「空中の駅」から下の道に

ロイヤルホストが見える

秀雄のお気に入り憩いスポットだ

そこは道が二つに分かれて

一つは鎌倉山の超高級別荘地帯へ登っていく

他方は秀雄の腰越漁港へ下っている

今度 あそこでめし食おうよ

いいわ

西鎌倉で音もなく止まる

和子は急に振り返って 言った

「秀雄さん 実はあなたを知ってるの」

 

「七里ヶ浜高校のサッカー部でしょ」

 

「家は甘粕豆腐店の前の鎌倉屋

和子は降りて行った

住所は参加者名簿を見ればわかる

休みが終わったら 会社の住宅地図で調べて見よう

もし鎌倉山に住んでいるんだったら

そこからは七里が浜、三浦半島が見える

だけど和子は鬼畜と住んでいる

早く助け出さなくちゃ

諏訪神社の裏を通ってゴムタイヤのモノレールは

江の島駅に静に滑り込んだ。

秀雄の足は飛ぶようだ

悩みなんてもう無くなっていた

狐は今日の出来事を知っていた。

そしてこれからドリームの花が咲くのを

(第一章終わり)

ここまで書いて 後は昭和初期編に移ろうと思っていましたが

秀雄が書いてくれとせがむので、和子との続編を書く事にしました

まだ原稿はできていませんが、粗筋は頭の中にあります。

お楽しみに  朝比奈澄夫

posted by 花蓮 at 08:47 | TrackBack(0) | 浮き草

2013年07月25日

短編小説 鎌倉狐の夢 第1章 湘南モノレール 朝比奈澄夫

なんで倉庫のような所かと言う疑問は二日目に解けた。

いきなりアメリカ人トレーナーはブリーフまで脱ぐ

秀雄は度胆を抜かれ

大変なところに紛れ込んでしまったと思ったがもう遅い

自分の番がやってきた

あとで聞いた話なのだが、このアメリカ流のやり方は

ベトナム帰還兵が社会に馴染めず問題を起こすので

開発されたプログラムらしい。

ランボウを思えば想像がつく

しかしそんな事情を少しも知らない秀雄には衝撃の

プログラムだった。

どうも頭は使わない、心らしい。

高学歴と役者は始末に負えないと

アメリカ人トレーナーは言っていた。

なるほど役者は心を吐露した振りをするらしい

それ以来秀雄はテレビで役者が葬儀で泣く姿を信用しなくなった。

自分と同じ二十代の女が五十人ばかり

男は少なくて十人程度

さすがに女はパンティーだけは残す

自己の鎧(よろい)を取るのだそうだ

思考を止める大音量のディスコミュージック

過呼吸を激しく繰り返すプログラムだ

二人一組で行う

過呼吸で意識が朦朧としてくる

秀雄の相手の子は栃木の喜連川(きつれがわ)と

語った。

美しい漢字が印象に残る

二十二才 秀雄と同じ歳

形のいいお椀のような乳房が上気してピンク色だ

もともと肌が白いのでピンクが美しい

こんな美しいピンク見たことがないと思った

しばらくすると表面意識の壁が破れたのか

泣き叫び始めた

幼い時につらい事があったらしい

秀雄は理性が勝ち過ぎているのか

何の変化も起きない

トレーナーに迎合して狂ったまねをしたが

アメリカ人は見抜いていた

帰り道 そのアメリカ人が秀雄に言った

秀雄は殻が固いね」

げッ こいつ知ってやがる

やっと二日目

秀雄は理想の顔に出会った

高校の美術室にあった石膏像のような鼻

額から鼻まで一直線に伸びている

こんな美しい顔があるだろうか

セミナーで混乱していても

その顔は秀雄の心をしっかりロックした

告白するプログラム

願っていたら その彼女と組んだのだ

告白する段になると

彼女は物凄く苦しがって 吐くのだった

秀雄はあわててティシュを探し回る

和子 大丈夫?」

彼女は佐伯和子と言った。

   (続く)

posted by 花蓮 at 19:14 | TrackBack(0) | 考えること